もう10年以上前のことです。

当時、僕はうつ病を患っていました。

仕事の忙しさや人間関係に苦しみ、自分では頑張っていたつもりなんですが、とうとう限界を迎えてしまいました。

当時、休職し治療・静養をしていた頃の話です。

その日は、比較的気分がよく、昼下がりの散歩に出かけていたんです。

いつもの歩きなれたコースを、ゆっくりとした足取りで歩んでいたのですが、やがて、ふと気が付きました。

「あれ?。。」気が付くと、僕は大きなため池の傍に居たんです。

目の前に広がる砂利道のすぐ先には、水面がさざ波たっています。

そして周囲は、結構深い茂みでした。

「そういえば、こんな場所あったなぁ。。」と思いながら、しばらく佇んでいたんです。

すると、なんだか変な気分になってきます。

水面がね、とっても『魅力的』に見えてくるんですよ。

水面どころか、ため池そのものが『魅力的』に思えて仕方がない。

「溶けてしまいたい。。」そう思いました。

「この水の中に溶けて、消えて無くなりたい。。」と思いました。

気が付くと、一歩、また一歩と波打ち際に近づいていきます。

カラダが勝手に水の中へ入ろうとする感じなのですが、一方で、それに抵抗する気力もありませんでした。

ただただ、『魅力的』な水の中へ。。

そう思っていたところです。

「ギャーッ!!!。。」

思わずハッとして、我に返る僕。

茂みの陰から、たくさんの野鳥が叫びながら、一斉に飛び立ったのでした。

いま思えば、その野鳥の群れがいなかったら、僕は入水自殺をしていたのかもしれない。

いや、間違いなく、していたことでしょう。

危ういところで、野鳥たちに助けられた『いのち』だ、ということですね。

テレビドラマなんかで、自殺志願者がゆっくりと水の中へ入っていくシーンがありますでしょう?

あの気持ちが、僕にはとてもよく分かるんです。

あれはドラマですが、実際に入水自殺をしてしまう方って、こんな気持ちなんだろうな、と思います。

あの時、死んでいたら。。

その後の2011年の『気づき』も訪れなかった。

静かで穏やかな『もうひとつの世界』にも、『大いなる存在』にも気づかなかった。

もちろん『悟後の修行』も無かった。

いま、こうしてブログを書いていることも無い。

いま、あらためて想います。

この生き永らえた『いのち』を、大切にして人生を生きようと。

苦楽ともすべてを味わい尽くして、人生を生き切ろうと。

いまここに在れることに、こころより感謝いたします。

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投稿者: minamo

■地方の国立大学を卒業して、大手化学系企業に就職 ■かつて、うつ病で苦しみ彷徨い、真の幸せを探究する ■2020年7月に『いのちの本質』に気づく ■瞑想、散歩、読書を愛するアラフィフ世代

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